さて、今回もレッツ・ゴー!です。
西尾 維新 (著)「業物語」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4062838923/>
単行本(ソフトカバー): 276ページ
出版社: 講談社 (2016/1/14)
言語: 日本語
ISBN-10: 4062838923
ISBN-13: 978-4062838924
発売日: 2016/1/14
[書評] ★★☆☆☆
〈物語〉シリーズ最新本(20巻)。内容は、シリーズ登場人物に関する補足説明のような話。本シリーズが大人気を博し、「書けば売れる」から書いているのと、さらに
- 『傷物語』(シリーズ3巻)がアニメ映画化、三部作のうち『Ⅰ 鉄血編』が現在公開中
- スマホアプリの形で『暦物語』全12話アニメを現在配信中
- 過去の作品のBD/DVDやサントラ・グッズを販売中
以下、内容についてチョットだけ:
- 「うつくし姫」…本シリーズの主人公・阿良々木 暦(あららぎ こよみ)クンを高2と高3の間の春休みに吸血鬼にした、伝説の吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(現:忍野 忍)が吸血鬼になる前の人生を描いた話。忍チャンが生粋の吸血鬼ではなく元は人間だったというのは前の作品でも語られていたかな。この御姫様、傾国の美女ではなく亡国の美女。
- 「あせろらボナペティ」…上の「うつくし姫」がどのようにして吸血鬼になったかという話。貴族の一人娘ローラ→即位してアセロラ姫→吸血鬼 キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。「うつくし姫」の伏線がないと成り立たない話(だから既出の「うつくし姫」を再掲したのだろうけど)。
- 「かれんオウガ」…暦クンの上の妹で空手二段の火憐チャンが高1の夏休みを利用して山籠もりの修業に出る話。何度も死にそうな目に逢うのだが、妹の身の上を心配した暦クンの命令で忍チャンが姿を変えつつ度々彼女を救う。正直、シリーズの本筋には全然関係ない話。
- 「つばさスリーピング」…翼チャンが怪異の専門家・忍野メメを探す世界旅行でどのような経験をしたかという話…の(たぶん)一部。本編に対する補足…になるのでしょうか。以下の2つのエピソードが関連する話。彼女の世界旅行(のロケハン?!)についてはこれまで語られていなかったのでソレナリに面白くはあるのだが…。
- 「そだちロスト」(『終物語 上』)のエピローグで休学届→世界旅行に出発。
- 「おうぎダーク」(『終物語 下』)のラストで翼チャンが忍野メメをつれて登場。
・ ・ ・ ・ ・
- 放送時期
話のつながりから、現在配信中の『暦物語』の最終日(たぶん3/26(土)深夜)より後になるでしょう。というのは、①『暦物語』の最終話「こよみデッド」が、『終物語 下』につながる話だから。②『終物語 下』がファイナルシーズンの実質的なクライマックスだから。
という訳で、順調に行けば今年の4~6月放送と予想。とは言っても、これまで『傷物語』映画公開が遅れに遅れた“実績”とか、『傷物語 Ⅱ 熱血編』『Ⅲ 冷血編』や他作品の制作も抱えていたりとかで、もう少し遅れるかもしれません。
でも『終物語 上・中』の放送時期(2015/10~12)と年単位で離れることもないでしょうから、遅くても今年の7~9月には放送してくれるんじゃないかなぁ(予想というよりも期待です)。 - 話数
過去に放送されたものについて話数と原作ページ数を比べると、概ね50~60ページで30分枠×1話なので(1話分が80ページ以上とか40ページ未満といった例外はあります)、以下を予想。で、回数ですが、2+2+2回では1クールの半分にしかならないので、3+2+3回という構成と予想します。また、過去の実績から各シーズン最終話は話数が多くなる傾向にあるので、「第7話 おうぎダーク」は4回という線も濃厚かもしれません(原作の文章量から5回以上にはならないでしょう)。でもこれでも1クールにはチョット足りないので、過去にあったように、総集編などが挟まれるかも知れませんね。 - 第5話まよいヘル …30分枠×2~3回
- 第6話 ひたぎランデブー …30分枠×2回
- 第7話 おうぎダーク …30分枠×2~3 (or 4)回
- 余談:『続・終物語』はアニメ化されるか否か
ファイナルシーズンの中で、『続・終物語』だけアニメ化(orその告知)がされていません。が、これがアニメ化されるかどうかは、制作サイドの都合次第でしょう(ぶっちゃけ、『傷物語 Ⅰ 鉄血編』興行収入や円盤の売上げ次第ということ)。
『終物語』の「第7話 おうぎダーク」で本シリーズは綺麗に締まっているので、アニメ化はそこまででおしまい、でも良いと私は思っています。というか、『続・終』はそれまでの内容を知らないと全然面白くないのと、アニメは「おうぎダーク」で綺麗に締めた方が美しいと思うのですが。
とは言えこの先、『傷 Ⅱ 熱血編』『Ⅲ 冷血編』の映画化、シリーズ原作21・22巻の『撫物語』と『結物語』の刊行もありますから、それと絡めて今年後半~来年前半頃にアニメ放送というの考えられますね。…でも、『続・終』の「こよみリバース」を面白いアニメにするの、ちょっとハードル高そう…。