ジュリオ・トノーニ & マルチェッロ・マッスィミーニ(著)・花本知子(訳)「意識はいつ生まれるのか――脳の謎に挑む統合情報理論」
<https://www.amazon.co.jp/dp/4750514500/>
単行本: 302ページ
出版社: 亜紀書房 (2015/5/26)
言語: 日本語
ISBN-10: 4750514500
ISBN-13: 978-4750514505
発売日: 2015/5/26
[書評] ★★★★★
原題:“NULLA DI PIU GRANDE - Dalla veglia al sonno, dal coma al sogno. Il segreto della coscienza e la sua misura”「これほど偉大なものはない - 覚醒から睡眠、昏睡から夢まで。意識の秘密とその測定」(邦訳は本書訳者による、本書「訳者あとがき」より)。
意識の統合情報理論の開祖ジュリオ・トノーニと、彼の共同研究者マルチェッロ・マッスィミーニによる、意識とはどのようなものであるのかについて、また意識がある時と無い時の脳の状態はどのようなものかを解き明かす本。
- ジュリオ・トノーニ(Giulio Tononi) (Wikipedia)…米国/ウィスコンシン大学、医師・精神科医。名前からしてイタリア系だが、本書も原著はイタリア語。
- マルチェッロ・マッスィミーニ(Marcello Massimini)…イタリア/ミラノ大学、医師・神経生理学者。
- 統合情報理論(Wikipedia)…このWikipediaエントリは非常に短いが、関連する項目として以下が挙げられる。
この他にも、脳の各部(小脳、基底核、視床-皮質系)の役割分担について非常に解り易く書かれていたり、人間以外の動物の場合に関する話が書かれていたり、トリビアな話も含め、脳神経科学の最先端に関わる読み物としても非常に面白い。
人間(を含む色々な動物)の脳がどのように出来ているのか、どのように働いているのか、記憶とは何か、意識とは何か、といったことに興味がある人には勿論、たぶんAI研究者にも有用な本だと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿