御無沙汰いたしております。暫く更新が滞っていました(申し訳ありませんが、この先も滞りがちになりそうです)。
横山 秀夫(著)「64(ロクヨン) 上」(文春文庫、2015/2/6)
<http://www.amazon.co.jp/dp/4167902923/>
文庫: 355ページ
出版社: 文藝春秋 (2015/2/6)
言語: 日本語
ISBN-10: 4167902923
ISBN-13: 978-4167902926
発売日: 2015/2/6
横山 秀夫(著)「64(ロクヨン) 下」(文春文庫、2015/2/6)
<http://www.amazon.co.jp/dp/4167902931/>
文庫: 429ページ
出版社: 文藝春秋 (2015/2/6)
言語: 日本語
ISBN-10: 4167902931
ISBN-13: 978-4167902933
発売日: 2015/2/6
[書評] ★★★★★
「64(ロクヨン)」とは、14年前に発生した未解決事件を表わす符牒。時効まであと1年という時期に、警察庁長官の視察が行なわれることになった。これを機に、中央と地方、組織の力のせめぎあいが始まる。このパワーゲームは、ロクヨンの被害者家族の気持とは全く別の所で進んでいく…。そして、視察の直前に、ロクヨンに酷似した身代金目的の誘拐事件が起こる。これらの2件の事件は、意外な顛末を迎える。
文句なしに面白い! と同時に、組織に属する人間として考えさせられることも多かった。組織の論理(トップの論理・担当側の論理)、個人の論理。一部の人が責務を放棄し不正を働く。上の人が、自分可愛さにそれを隠蔽するする。当然、誰かにしわ寄せが行く。真実を明るみに出そうとする人は斬られ、あるいは監視下に置かれ、自由を奪われる。これらの全てが組織防衛の為であると正当化され、真実を語ろうとした人ばかりが辛い目に遭わされる。殆ど組織犯罪である。他人事ではないと思った。
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