「予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4150503915/>
文庫: 448ページ
出版社: 早川書房 (2014/3/20)
言語: 日本語
ISBN-10: 4150504059
ISBN-13: 978-4150504052
発売日: 2014/3/20
[書評] ★★★★★
少し前に流行った、行動経済学/判断・意思決定科学の本。非常に面白い。
例えば、アダム・スミスの考えた経済学は、人間の行動が合理的だという仮定に基づいている。が、実際の人間の行動(経済活動)には不合理なものが多いという。この不合理性に一定の規則性があると考え、人間の不合理な行動は予想できるという内容。この“不治の病”を知り、自覚することで、我々はよりよい選択を行うことが出来るというのが本書の狙いだ。
本書に出てくるテーマとしては、たとえば以下のものがある。
- 複数の選択肢の中に「おとり」を入れることによって、我々の選択は誘導される?
- 需要と供給の間には、アダム・スミスが言うような「見えざる手」は働かない? (供給側により需要が操作されている?)
- 我々が自分の物を過大評価してしまうのは何故か?
- 我々が「先延ばし」をしがちなのは何故か?
- 選択の自由を残そうとして、大切なものを手放してしまうことが多いのは何故か?
- 「話せばわかる」はウソである? (双方が違うレンズを通して物事を見ている限り、共通認識は得られない?)
- 薬は高価な物の方がよく利く?
- 現金に直接触れるのではない場合、我々は不正行為に手を染めやすい?
マーケティング担当者は勿論、教育者・指導者・その他大勢の人にお薦めできる。良書。
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