池上彰「知らないと恥をかく世界の大問題 (7) Gゼロ時代の新しい帝国主義」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4040820630/>
新書: 287ページ
出版社: KADOKAWA/角川書店 (2016/5/10)
言語: 日本語
ISBN-10: 4040820630
ISBN-13: 978-4040820637
発売日: 2016/5/10
[書評] ★★★★☆
『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズ最新刊。
タイトルの「Gゼロ」とは、世界をリードするのは「G7・G8」でも「G20」でもなく、リードできる国家が存在しなくなっている現状を言う。内容は、以下のようなホットな話題で、わかりやすい解説。
- 自称「イスラム国」は今後どうなるか
- 旧帝国復活の動き…オスマン帝国、ペルシャ帝国、帝政ロシア、明王朝復活への動きか?
- 地球温暖化対策
- 安倍政権の安保法
- 沖縄の基地問題
本書のポイント(まだ私が他で読んでいなかった内容)を絞ると、ズバリ以下の2点。
- 極右vs極左の様相を見せている米国大統領選の背景(米国建国にまで遡らないと理解しにくい)。
- EU域内でヒト・モノ・カネの流動性が増していることが、移民政策やテロ対策を難しくしていること(「ベルギーやフランスは過去の植民地政策の報復を受けている」)。
新書サイズで比較的短い時間(電車移動中など)で読める分量なので、手軽に日本と世界の「現在(いま)」を概観するにはナカナカ良いかも知れない。お薦め。
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