<http://www.amazon.co.jp/dp/4062578301/>
新書: 480ページ
出版社: 講談社 (2013/9/5)
言語: 日本語
ISBN-10: 4062578301
ISBN-13: 978-4062578301
発売日: 2013/9/5
[書評] ★★★★☆
東大薬学部准教授の筆者が、母校・静岡県立藤枝東高校で、講演した内容をもとに書かれた本。数年前に出版された「進化しすぎた脳」(講談社、2007/1/19) (Amazon, 拙書評)の続編ということになるのだが、現在進行形の脳科学について、わかりやすく読めるのが良い。
新書の割に、内容は豊富。特に面白かったのは、以下のテーマ。
- 人間の認識・認知の“癖”
- 人間は他人の右顔=こちらから見ると左側=しか見てない? 鏡に映った自分の顔の左側(左顔)をじっくり手入れ(化粧、ケア等)しても、他人が見てくれるのは実は自分の右顔側だったりする
- 上下と左右は等価ではない
- 目が左右についているから?
- 人間にとって時間は可変
- 感覚神経からのフィードバックは少し過去の情報だが、脳は少し未来を予想して情報を処理している
- 感覚神経から入ってくる情報の「同時性」は怪しい
- 記憶は後からつじつま合わせをして結構書き換えられちゃっている
- 自分の行動に対して理由付けを行う。場合によっては作話(理由の捏造?)もする
- 脳神経の簡単なシミュレーションの話
- 神経の結合構造自体が我々を生命たらしめていることがわかる
- 人間の自律神経を意識的に使う話
- たとえばフィードバック付きの訓練次第で、α波を出したり抑えたり、血圧を上下させたりできる?(→“薬に頼らない”医学に寄与しそう!)
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