2014年9月13日土曜日

池谷 裕二「脳には妙なクセがある」

池谷 裕二「脳には妙なクセがある」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4594069517/>
新書: 366ページ
出版社: 扶桑社 (2013/11/30)
言語: 日本語
ISBN-10: 4594069517
ISBN-13: 978-4594069513
発売日: 2013/11/30

[書評] ★★★☆☆

何年か前に「脳トレ」とかが流行った時期もあったが(私もDSと「脳トレ」を持っていました/笑)、今はどうなのだろう?

本書は、脳研究の最近の研究成果を示しつつ、
  • 生物にとってそもそも脳とは何なのか
  • より効果的な学習方法(一夜漬けよりもコツコツ勉強)
  • 学習と睡眠の関係
といったテーマについて教えてくれる本。

話題は多岐にわたる。脳に関する雑学集、ネタ本(笑)。

おそらく著者が我々一般人に最も伝えたいことは、「良く生きるために、良い経験を積みなさい」ということ。われわれは自分で思っているほどには「自由」ではなく、脳の自動判定機能(無意識)に縛られているという。この無意識は、われわれがどのような経験をしているかによって決まるとのこと。
  • 生きる意味はなんでしょう――大学で教鞭をとっていると、若い学生からそんな問いを受けることがあります。私は決まってこう答えます。「その意味を探すプロセスこそがヒトとして生きる意味ではないでしょうか」と。生きる目的はヒトによってちがうはずです。いや、本当のところ、意味や目的なんて、はじめからないのかもしれません。ただ、それを一生かけて探す過程は万人に共通しているように思えます。(p. 4「はじめに」より)
なお、本書は既出の『単純な脳、複雑な「私」』(講談社、2013) (Amazon拙書評)と重複が多い。出版された時期が近かったので仕方ないのかも知れないが…。

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