2013年1月29日火曜日

渡部昇一「知的生活の方法」

渡部 昇一 (著)
「知的生活の方法 (講談社現代新書)」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4061158368/>
新書: 214ページ; 出版社: 講談社 (1976/4/23); 言語 日本語; ISBN-10: 4061158368; ISBN-13: 978-4061158368; 発売日: 1976/4/23
[書評] ★★★☆☆
 知的生活、特に読書を中心とした活動のための指針を示す本。 本当にわかっていないものを解ったふりをしてはいけない(わかったフリをすると自身の向上の妨げとなる)、 面白いと思った本は繰りかえして読む、本は身銭を切って買い身近に置いておく等、まっとうだがなかなか実行できないことが多く書かれている。
 本を読むとき、最初からノート・メモ等をとろうとしないで、読みながら線を引き、メモを書き込むなど、愛書家には耐え難いことを薦めている箇所もあるが、ノートやメモは、線を引き、書き込んだメモから作れば、精読にもなり読書の効果が高い等、 成程と思えることも多々あり。
 ただ、知的生活の為にワインとチーズが良くビールは駄目だとか、よくわからないコダワリもあり、そこは適当に流して読んでも良いだろう。また、本書では、知的生活には本を所蔵する空間と頭を活性化するための空間が必要であると説き、そのための書斎を中心とした家づくりにまで言及している。 悪いとは言わないが、読書以外のことが何も出来ない家になっちゃうんじゃないか?など、 余計な心配をしてしまった。
 一部「何もそこまで…」な箇所はあれど、読むと「へえぇ、成程」な箇所が結構多い。 「知的生活の方法」というタイトルがちょっとクサいが、 読書好きな人にはお薦め出来る本だと思う。

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