2013年4月24日水曜日

ヒトラー「わが闘争」(まんがで読破) (コミック)

ヒトラー (著)
「わが闘争 (まんがで読破)」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4781600115/>
文庫: 190ページ; 出版社: イースト・プレス (2008/10/1); ISBN-10: 4781600115; ISBN-13: 978-4781600116; 発売日: 2008/10/1
[書評] ★★★★☆
 原典はあまりにも有名な本なので、説明の必要はないかも知れないが、 念のため書いておくと、1925年に発表されたアドルフ・ヒトラーの自伝的政治哲学書。 原書邦訳(文庫版:上巻下巻)を数年前に読んでいたが、 最近、「まんがで読破」シリーズも読んでみた。(原書邦訳は、pro/conリストを書きながら読んだので、かなり理解出来ていると思っている←単なる自惚れ?自画自賛?かも知れないが/笑)
 本書(まんがで読破シリーズ)、非常によくまとまっている。 原書のレトリックを排し、エッセンスだけを抜き出して非常に解り易くまとめた本となっている。
 偏った国家主義、差別的人種観を正当化した内容から、現在でもドイツでは法律により出版が規制されている、とのことだが、第1次世界大戦での敗戦の後、全体主義に至るまでの経緯を知るには手っ取り早い本と言える。
 なお、蛇足になるが、ユダヤ人迫害は、ヒトラーが始めたことではなく、ユダヤ教・キリスト教(そしてイスラム教)の歴史で何度も繰り返されたことである。その辺りの歴史的事情も鑑みて読むと、何故ヒトラーがユダヤ人迫害に至ったかの理解の助けになろう。
 「まんが」ではあるが、良書。(★を4つ付けているのは、ヒトラーの主張に対するものではなく、ヒトラーの本を非常に明快に漫画化したバラエティ・アートワークスに対するものです。)

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