2013年4月22日月曜日

忌野清志郎「ロックで独立する方法」

忌野清志郎 (著)
「ロックで独立する方法」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4778311876/>
単行本: 224ページ; 出版社: 太田出版 (2009/7/29); 言語 日本語; ISBN-10: 4778311876; ISBN-13: 978-4778311872; 発売日: 2009/7/29
[書評] ★★★★★
 故・忌野清志郎さんの本を見つけた(亡くなった後に出版されていたのでチェックが遅くなった)。 即買い。これまで、キヨシローさんの音楽を積極的に聴いていた訳じゃないんだけど、
①大学時代のドラムスの師匠がRCサクセションに傾倒していた。②「パパの手の歌」などTV CMで聴いた時に、キヨシローさんに少し興味を持ったことがある。③キヨシローさんが突然自転車(ロードレーサー)にのめり込んで、一気に身近に感じた。④高坂希太郎さん(スタジオジブリや浦沢直樹作品のアニメーターとして有名)が監督した自転車アニメ、 「茄子 アンダルシアの夏」(DVD)・「茄子 スーツケースの渡り鳥」(DVD)のエンディングテーマを演っていたりして、 等々といった経緯で、一気に身近な「格好良いオヤジロックンローラー」になった。
 本の内容として、所謂「ロックな」ものを期待(?)したが、 結構真面目な内容。
・好きなことを続けることは「努力」とは言えないかも知れないが、それ(練習とか曲作りとか)を自分がどれだけ出来ているかが大切。
・高校時代に「夢のバンド」をマンガに描いたが、「自分がはっきりとイメージできるものは、いつか必ず実現する」という大昔の偉人の言葉の通りだったという。 夢があるなら、はっきりと書いておくと良いと言う。
・ステージで演っている時間は密度が濃くて、その合間の時間はまるで魂が抜けちゃったような状態になる。
・昔のヒット曲が一番ウケるなんていう状況に満足したら、それはもうロックじゃない。
・ツアーが終わった後に、よくスランプがくる。魂が抜けたような状態になって、どう頑張っても曲も詞も浮かんでこなくなる。でも、プロはそんな時にも曲を作らなきゃならないことが多々ある。そりゃ無理矢理にでもでっち上げるしかない。
・でも一番いいのは、スランプがきても大丈夫なように、調子のいい時に曲をつくりためてストックしておくこと。
・何の自己規制もなければ、音楽なんていくらでも降って湧いてくる。自分で自分を縛るから音楽が悩み多いものになる。
・「何がウケるか」というマーケティング発想では、やっていて面白くないし、大切なものを見失う。
アーティスト体質(似非アーティストも含む)の人間にとって、共感できるコトが多い。
 キヨシローさんのファンは必読の書だろう。それ以外にも、自分自身に責任を持って生きるとはどういうことか、という観点で見ると、 会社勤務の人間などにもおススメ出来ると思う。

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