2013年4月20日土曜日
北方謙三「三国志」(文庫版BOXセット)
北方 謙三 (著)
「文庫版三国志完結記念セット(全14巻) [文庫]」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4894569868/>
文庫; 出版社: 角川春樹事務所 (2002/12); ISBN-10: 4894569868; ISBN-13: 978-4894569867; 発売日: 2002/12
[書評] ★★★★☆
北方謙三氏による「三国志」、文庫版13巻+読本1巻のボックスセット。
吉川英治氏の手によるバージョン(たとえばこの本)よりも、 登場人物の多くが任侠の漢(おとこ)として描かれていたり、 諸葛亮孔明が(スーパー軍師ではなく)悩める青年として描かれていたり。 「読本」を見ると、どこまでが史実(というか陳寿による「三國志」)に基づいた記述で、どこからが脚色なのかがハッキリ判るが、 北方氏曰くリアリティーの無い物語はバッサリ削除したとのこと(有名な桃園の契りなど、脚色=嘘=っぽいくだりは本書には描かれていない)。
吉川英治氏バージョンと細かいトコロが結構違うが、テンポ良く読ませるし、面白い。(吉川英治氏バージョンが固いのに対し、北方謙三氏バージョンは入門者にも読み易い本ともなっている。)
三国志入門書(?)としておススメです。
P.S. 石田衣良氏「池袋ウエストゲートパーク」シリーズの書評を、 全10巻分、別々に書いてしまって間延びしてしまった感が拭えなかったので、 今回は14冊分、一気に書きました。
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