大前研一 (著)
「「知の衰退」からいかに脱出するか?」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4334975607/>
単行本(ソフトカバー): 440ページ; 出版社: 光文社 (2009/1/23); ISBN-10: 4334975607; ISBN-13: 978-4334975609; 発売日: 2009/1/23
[書評] ★★★☆☆
平和ボケして世の中のことを考えなくなっている日本人に警鐘を鳴らす本。 良くも悪くも「大前節」を楽しめる本。しかも本書では大前氏の最近の本に多い「自慢話」が少ない分、非常に読みやすくもある。
大前氏の本はメジャーになって暫くの頃までは、 徹底的な比較・検討、冷徹な分析が売りだったような気がするが、 本書では(最近の大前氏の本に多い自慢話こそ少ないものの)、きちんとした分析がなされている訳ではなく、 大前氏の思いを未整理のまま本にしたような内容。 議論としては未完成。まさに「言いっ放し」である。
大前氏はビジネスブレークスルー大学の学長とか色々な仕事をこなし、ご多忙なのだろうが、否、ご多忙だからこそ、「企業参謀」の頃のような公平な比較検討、 客観的分析によるメッセージを読みたいと思うのは私だけではないだろう。
言っていること自体は悪くないのだが、議論が尽くせていない。“大前節”を読みたい人向けの本になってしまっている。
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