シーナ・アイエンガー (著), 櫻井 祐子 (翻訳)
「選択の科学 [単行本]」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4163733507/>
単行本: 384ページ; 出版社: 文藝春秋 (2010/11/12); ISBN-10: 4163733507; ISBN-13: 978-4163733500l; 発売日: 2010/11/12
[書評] ★★★☆☆
Sheena Iyengar著“The Art of Choosing”の訳本。 題名の“Art”に「科学」という訳語を当てたのは如何なものだろうか。どちらかというと「哲学」という訳語の方がしっくり来るのは私だけではないだろう。
さて。
本書は例えば以下のくだりで有名かも知れない。スーパーで5種類のジャムを売ったときと、20種類のジャムを売ったときで、前者の方が売り上げが良かった。これは、人間が、選択肢が多すぎると選択できなくなるからだ、云々。 選択の幅が広くなることは必ずしも良いことではない。
上記のくだりは解りやすいエピソードだが、本書はもっと深い、「選択と人生の哲学」と言うべき本だ。
人生の様々な出来事、特に辛い出来事をを不可抗力のせいにするのは簡単だ。しかし、本書では自分の力で何とかするという気持ちを持ち、自分の人生を「選択」することによって、より明るい展望を持てるという。
非常に面白い。サンタクロースの服がなぜ赤いかなど(他で聞いたり読んだりしたことのある内容もあるが)、 商業分野で行われているマーケティングの深い話なども興味深い。
また、この「選択力」(とでも言うべきもの)を磨く方法なども書かれている。
良書。
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