谷崎 光 (著)
「中国てなもんや商社 文春文庫」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4167635011/>
文庫: 315 p ; 出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167635011 ; (1999/12)
[書評] ★★★★★
本書は、中国の工場に生産を委託し、 主に日本で製品を売る服飾メーカの海外対応役を任された著者の奮闘記である。 映画も公開され、それなりに好評を博したようだ。
日本での常識が全く通用しない中国人を相手に亘り合う筆者の姿は、 面白可笑しく、時々凹むけど、いつまでもそうしていられない、と常に前を見て頑張っている。 読む者に元気を分けてくれる。
現在の中国は、教育の程度も向上し、世界に名だたる大国にならんとしている。 教育の程度が高い先進各国では、一定の割合でエリートが生まれてきて、 政治・産業・技術をリードするようになる。 中国は、その母体が大きいだけに、この若いリーダーたちの数も半端ではない。 今後、日本は米国と中国の超大国2か国の挟間で生き抜く術を身に付けなければならない のではないだろうか。それにしても、日本の常識の全く通用しない超大国と如何に付き合って行くか。 非常に難しい問いである。
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