大前 研一 (著)
「やりたいことは全部やれ!」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4062108372/>
単行本: 240 p ; 出版社: 講談社 ; ISBN: 4062108372 ; (2001/12)
[書評] ★★☆☆☆
大前研一のエッセイ。ビジネス書と思って読むと、思いきり裏切られる。が、軽く読めるエッセイだと思えば不満は無い。
この本を啓蒙書として読みたい人は、プロローグと第1章に注力すべきだと思う。この本のエッセンスは冒頭部分に詰まっている。あとは、お決まりの大前節がひたすら続き、これでもかと言わんばかりに冒険談が続く。 自慢話と思って読むと辛いが、漫談だと思って読むと爽快ですらある。が、万人向けの書ではないことと、爽快感以外にあまり得るものが無いことから、 私なりに評価をするならば低めのレーティングとさせて頂く。とは言え、私はこういう本は嫌いではない。
ところで。 人生、色々な箇所に分岐点、ターニングポイントといったものがあると思う。これをポジティブに捉えるか、あるいはネガティブに捉えるか。 実際には大抵の人は、ポジ・ネガ両方の解釈をしているのだろうと思う。この解釈は両方正しいのだろうが、が、片方の解釈のみでは、偏った考え方になるだろう。と考えると、自慢話ばかりの本を書いている大前氏は、もしかしたら救いようのないほどの「シアワセ者」と言えそうだし、あるいは、ネガティブな面を隠して一面のみを強調しているのであれば、 表に出せない面にはヒステリックなほどコンプレックスが隠されているのではないか と勘繰ってしまう(ま、そういう考え方も「アリ」ではあるのだが)。 考えすぎ、深読みのしすぎだろうか?
なにはともあれ、冒頭部以外は非常に軽く読める。 大前ファンならば読んでおいても良いのではないだろうか。
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