ジェフリー・ムーア (著), Geoffrey A. Moore (著), 中山宥 (翻訳)
「トルネード キャズムを越え、「超成長」を手に入れるマーケティング戦略」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4903212238/>
単行本(ソフトカバー): 336ページ; 出版社: 海と月社 (2011/2/28); 言語 日本語, 日本語; ISBN-10: 4903212238; ISBN-13: 978-4903212234; 発売日: 2011/2/28
[書評] ★★★★☆
MOT(技術経営)とか少しでもかじった人なら、 新商品・新事業が超えるべき「死の谷」「ダーウィンの海」は知っているだろう。 「ダーウィンの海」を技術のライフサイクルの観点から見たものを「キャズム」と著者は言っている。このキャズムを超えた後、顧客群が新しい技術を取り入れ、市場が「超成長」をするタイミングがあるが、 筆者はこれを「トルネード」と呼ぶ。 本書は、このトルネードとその前後における戦略を説いた本。マーケットシェアは概ね、トルネードの時期に決まる。 不動のNo.1サプライヤを「ゴリラ」、2位(と場合によっては3位の)サプライヤを「チンパンジー」、それ以外のサプライヤを「サル」と、ユーモラスな表現を使い、ゴリラ・チンパンジー・サルのそれぞれについて、トルネードの前後に取るべきポジションを、かなり噛み砕いて示している。
対象としては主に、ITに代表されるハイテク業界をターゲットとしているが、 広く捉えると、あらゆるメーカ、さらにはサービス業にまで当てはめることが出来る議論だろう。ジェフリー・ムーア氏の「キャズム」に代表されるハイテク産業向け戦略論は、 広い業界における技術者やマーケターにとって必読の書と言えるだろう。
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