2012年7月9日月曜日

P.F.ドラッカー「現代の経営」(上・下)

 

P.F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (原著), 上田 惇生 (翻訳)
「新訳 現代の経営〈上〉 ドラッカー選書」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4478320780/>
単行本: 293 p ; 出版社: ダイヤモンド社 ; ISBN: 4478320780 ; 上 巻 (1996/01)
P.F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (原著), 上田 惇生 (翻訳)
「新訳 現代の経営〈下〉 ドラッカー選書」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4478320799/>
単行本: 321 p ; 出版社: ダイヤモンド社 ; ISBN: 4478320799 ; 下 巻 (1996/02)
[書評] ★★★★★
 訳者の上田惇生氏が「訳者あとがき」に書いている通り、 「役に立つうえに面白い。 企業経営の全容が見え、すべてを位置づけられるようになる。あらゆる経営論の位置づけまでできるようになる。いつになっても古くならない不思議な本である。 古典の古典たるゆえんであろう。」 本当にその通りである。
 企業は利益を上げなければいけない;すなわち、富を生み出さない企業は存在価値がない。 企業は様々な経営資源(人材、資本、不動産・動産等の資産、知的財産、等)から成り立っているが、 人材だけが唯一再生産可能な経営資源であると説く。また、人材が生み出す「知」は使っても減らない、 今後の企業は「知」を中心としたものになっていく等々、 他の多くの著書とも通ずる主張をする。さらに、これらの資源の正しい“使い方”についても言及する。
 比較的若い人が読んでも、必ず得るものはある筈だ。 仕事をする上で、色々と役立つ視点を与えてくれる。 技術屋・事務屋を問わず、先輩方はもちろん、 若い社会人にもオススメできる。

 会社の諸先輩方の中には、ドラッカー氏の著作などは「一介の下っ端社員が読むべき本ではない」といった考えをお持ちの方もいらっしゃることだろう。しかし、私はそう思わない。この手の本は、仕事の経験がない人が読んでも得るものは少ないかも知れないが、たとえ経験が少なくとも、その人なりに得るものは必ずある。また、それなりの立場になると、若い時よりさらに自由時間が減る。こういう本は、入社5~10年くらいの年次の社員にも積極的に読んで欲しい、と私は思う。

【追記】
上記の本は絶版となっているが、装丁を新たにした本が出ているので参考までに記しておく:
・P.F.ドラッカー (著)
 「ドラッカー名著集2 現代の経営[上] [単行本]」
 <http://www.amazon.co.jp/dp/4478307008/>
・P.F.ドラッカー (著)
 「ドラッカー名著集3 現代の経営[下] [単行本]」
 <http://www.amazon.co.jp/dp/4478307016/>

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