2017年9月3日日曜日

安彦良和(著), 矢立肇・富野由悠季(原案)「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」全24巻


安彦良和(著), 矢立肇・富野由悠季(原案)「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」全24巻

[書評] ★★★★☆

先週の「君に届け」に続き、同じマンガ女子が貸してくれた“夏の課題図書・その2”です(この女性はファーストガンダム世代より若いですが、何故かガンダム全シリーズをコンプリートしています)
  • 「泣けるDVDを貸して」シリーズで借りたBDなのですが、このTHE ORIGIN (OVA)の泣けるポイントは、キャスバルとアルテイシアの兄妹が母アストライアと今生の別れになるシーンです(OVA 1話目終盤)。幼いアルテイシアはアストライアの言うことを聞いて地球に向かいますが、母アストライアと兄キャスバルは二度と逢えなくなることを承知している…という対比がたまりません。
さて、この作品もOVA 4話分(BD×4枚)を観た後にコミックを借りました。内容は概ね以下の通り。
  • 1979年の「機動戦士ガンダム」(いわゆるファーストガンダム)の前日譚
    • ジオン・ズム・ダイクンの暗殺~ジオン国内の派閥抗争
    • キャスバル(兄)とアルテイシア(妹)が身分を隠すためにマス家の養子になって生き延びるが、そこにも暗殺の魔手が伸びてくる
    • キャスバル(エドワウ・マス)がシャア・アズナブルの身分を手に入れジオン軍士官学校に入るまでの道筋
    • シャア(になりすましたキャスバル)とザビ家の末弟・ガルマとの邂逅
  • ファーストガンダムで一部辻褄が合っていなかった箇所を整理・修正したストーリー構築
    • ファーストガンダムとの差異はWikipedia等に詳しいです。
    • ファーストガンダムが初回放送時視聴率が悪く4クール(52回)完了を待たずして43話で打ち切りになったのは有名ですが、このため当初予定を大幅に切り上げて(ジオン軍側のモビルスーツも予定より少なくなったようです)、物語終盤は非常に密度の濃い内容になっていると思います。
さて、このTHE ORIGINのOVAは随分ゆっくりしたペースで出されていますが、このペースでは、ファーストガンダムと同じ声優さんが年齢的に厳しくなってくるのではないかと心配になってしまいます。まぁOVAの方がなかなかルウム戦役(1年戦争の前哨戦)にも入らないので、原作(1年戦争の完結まで)を先にに読んじゃおう!みたいな(笑)。

で、感想。面白かったですよ! この作品も、24巻を2日で読破してしまいました!! ファーストガンダムもハイターゲット(中学生以上)に向けた作品だったようですが、THE ORIGINは大人向けですね。ガンダム世代(子供の頃にファーストガンダムを観た世代)と、もっと若い世代の両方に勧められます。

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ところで。夏(6~8月)の書評、見事にライトノベルとコミックだけになってしまいました(笑)。本当はマジメな本も何冊か読んでいるのですが、夏、特に8月は、歴史・政治色が強い本が多くなります(そういう季節ですから)。左右偏らないように色々読んでいるつもりですが、1冊1冊は偏っている物が多く、何となくココには書きにくいです…(苦笑)。

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