2015年2月12日木曜日

篠原 匡 「腹八分の資本主義 日本の未来はここにある!」

篠原 匡 (著)「腹八分の資本主義 日本の未来はここにある!」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4106103273/>
新書: 191ページ
出版社: 新潮社 (2009/8/12)
ISBN-10: 4106103273
ISBN-13: 978-4106103278
発売日: 2009/8/12

[書評] ★★★☆☆

本書の内容は、目次を見てもらうのが良いだろう。
  1. 出生率2.04はどうして実現したのか――長野県下條村
  2. 「あるもの探し」で地域は活性化する――宮崎県児湯郡
  3. 林業が栄えれば水源も守れる――長野県根羽村
  4. 超高収益を実現した障害者企業、サムハル――スウェーデン・ストックホルム市
  5. 企業と農村の幸せな結婚――岩手県住田町、北海道赤平市、千葉県富里市
  6. 腹八分の資本主義――長野県伊那市
暴走する資本主義に対して正しい道を説く本ではなく(そういう意味ではタイトルはあまり正しくない)日本再生へのヒントを与える本

企業に勤務している人間としては、第6章に書かれた「会社は社員を幸せにするために存在する」(株主だけのために存在しているのではなく、社員・取引先・社会のために存在している)「会社は急成長ではなく、持続できる低成長をするべきだ」という内容には色々と考えさせられた。コリンズ&ハンセン『ビジョナリー・カンパニー④ 自分の意志で偉大になる』(Amazon拙書評)記載の「20マイル行進」(下記参照)と共通した考え方だ。持続可能な組織に必要な経営スタイルとして、今後ますます重要になる考え方となるだろう。

  • 「20マイル行進」…景気などに左右されず、確実に仕事を進める。状況が悪い時も結果を出し続けなければいけないが、好況の時に「やりすぎない」ことも非常に重要、という考え方。

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