2015年9月10日木曜日

佐々木 毅「民主主義という不思議な仕組み」


佐々木 毅(著)「民主主義という不思議な仕組み」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4480687653/>
新書: 174ページ
出版社: 筑摩書房 (2007/08)
ISBN-10: 4480687653
ISBN-13: 978-4480687654
発売日: 2007/08

[書評] ★★★☆☆

「民主主義」とは何か? その歴史と、長所・短所について平易に書かれた本(ルビの振り方等から、対象読者層は高校生位か?)。

20世紀に起こった全体主義・共産主義の実験社会を経て民主主義に至った歴史と、現在の民主主義の限界についての解説はよく解る。が、問題提起をする一方で、国民がどのようにマスメディアに接するべきか、政治指導者によって作られた(かも知れない)世論をどう捉えるべきか、といった視点に欠けている辺りが片手落ちだ(*)。…とケチを付けてしまったが:選挙時の投票以外にも、我々にできる市民行動の例が示されている点は評価できる。

そもそも民主主義って…?な人や、民主主義の限界を知りたい人にお薦めできる。

(*) こういう視点を求めるならば、例えば以下の本はお薦め。
  • 池上 彰・佐藤 優「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」(Amazon拙書評)

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