2015年9月5日土曜日

アニタ・T・サリヴァン「ピアノと平均律の謎 -調律師が見た音の世界-」


アニタ・T・サリヴァン(著) 岡田作彦(訳)「ピアノと平均律の謎 -調律師が見た音の世界-」(白揚社2005/6/30)
<http://www.amazon.co.jp/dp/4826901232/>
単行本: 143ページ
出版社: 白揚社; 新装版 (2005/07)
ISBN-10: 4826901232
ISBN-13: 978-4826901239
発売日: 2005/07

[書評] ★★★☆☆

音楽演奏(器楽演奏、歌唱)につきまとう純正律と平均律の話。ピアノは通常平均律で調律されるが、これは妥協の産物だという話。それと、調律師がどのように(純正律からずらして)平均律にピアノを調律しているかという話。フレットのある弦楽器(ギター、マンドリン等)も平均律だが、音叉とハーモニクスで調律する場合(音の間隔が純正律で決まる)にはハーモニクス音を少しずらす必要がある。この辺りは同じなんだな~とか、ちょっと興味深く読めた。

何故平均律が使われるようになったかという件については、16~19世紀の音楽に多様性が表れ始め、さまざまな調(キー)や曲中での転調に対応する為の妥協策だとのこと。ナルホド。

楽典とか、音楽と数の関係について興味ある人向け(私はこういう本は好きだ)。そうでない人には苦痛な本かも知れない。…という意味で5点満点中3点。

0 件のコメント:

コメントを投稿