2014年1月12日日曜日

今野 晴貴 (著) 「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」


今野 晴貴 (著) 「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4166608878/>
新書: 245ページ
出版社: 文藝春秋 (2012/11/19)
言語: 日本語
ISBN-10: 4166608878
ISBN-13: 978-4166608874
発売日: 2012/11/19

[書評] ★★★★☆

新年早々、シリアスな内容の本を(笑)。

2006年に若者の労働相談を受け付けるNPO法人「POSSE」を設立した筆者による、ブラック企業とそれを生んでしまった日本社会の改善すべき点を訴える本。2000年以降、「フリーター」「ニート」などに代表される若年層の労働問題について、一般的に、問題は若者側にあるとされてきた。しかし、本書では、そういった若者を食い物にして成長を遂げる企業と、そのような企業の存在を許してしまう日本の社会構造の側に問題があると述べる。日本の労使関係が先進諸国の中で異様なものとなっていることについて、歴史的背景から書かれており、この辺りも非常にわかりやすい。

労働問題で被害に遭っている人にとっては、本書と、古川琢也(著)「ブラック企業完全対策マニュアル」(晋遊舎、2013/5/27)(Amazon拙書評)は福音の書かも知れない。この2冊で基本的なことを知ったら、あとは行動するのみだ。行政(労基署)や社労士、弁護士に相談する際に気を付けるべきポイントなどが分かるので、行動する前に色々確認することができる。また、労働問題に遭っていない(と思っている)人も、自分や仲間の置かれている立場を確認する上でも、また、次に自分が被害に遭わないためにどのように防衛手段を取るかを知る上で、本書は非常に有効だと思う。

また、労働者を雇う側の立場の人も、本書を読むと、何をやったらアウトか、どうして今のようになってしまったのかを考える機会になる。部下を持つ全ての人に読んでほしい本だ。特に、労務管理に携わっている人にとっても必読の書だと思う。

明るい話題の本ではないが、良書。

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