2013年2月18日月曜日

アニリール・セルカン「タイムマシン」

アニリール・セルカン (著)
「タイムマシン (単行本) 」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4822245551/>
< http://bpstore.nikkeibp.co.jp/item/main/148222455510.html>
単行本: 176ページ ; 出版社: 日経BP社 (2006/11/23) ; ISBN-10: 4822245551 ; ISBN-13: 978-4822245559
[書評] ★★★★☆
 著者は工学博士で、トルコ人初の宇宙飛行士。その著者が、自分の実体験に基づいて書いたノンフィクション小説である。 著者とその仲間がスイスの寄宿学校を退学になった後(この辺のくだりは、 同じ著者の「宇宙エレベーター」(大和書房、2006年)に詳しい)、 同じ仲間が再び世界中から結集して、 「タイムマシンを作ろう!」というプロジェクトを立ち上げる。 高校生位の年齢の子供が何人も集まってもロクなことは出来やしないんじゃないか? そう思いながら読んでみるが、これが意外や意外、結構イケルのである。もちろん、この為には周囲の沢山の人たちの協力があるのだが。 若き日の著者とその仲間たちが、自由な発想をし、 色々な人を巻き込んでチャレンジする様を描いた、心温まる物語。
 特に、著者の両親が、著者とその仲間の気持ちを最大限に受け止め、 出来うる限りのサポートをし、愛情に満ちた眼差しで見守ったことが非常によくわかる。 子供に対して、これだけ理解を示すことのできる親がどれくらいいるだろう?  色々な意味で、感動する本だと思う。

【追記】 「宇宙エレベータ」の書評にも追記したが、アニリール・セルカン氏は、東大の博士論文でデータやアイデアの剽窃により学位を剥奪されていた人。…と考えると、本書に書かれた内容も作り話、大法螺があるのではないかと思ってしまう。「感動する本」どころじゃなかったかも。

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