2012年10月16日火曜日

横山秀夫「クライマーズ・ハイ」

横山 秀夫 (著)
「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4167659034>
文庫: 471ページ; 出版社: 文藝春秋 (2006/06); ISBN-10: 4167659034; ISBN-13: 978-4167659035; 発売日: 2006/06
[書評] ★★★★☆
 主人公は群馬県の地方新聞の記者で、 日航機墜落(御巣鷹山)という世界的大事故の発生により、 「日航全権デスク」に任命される。 当時の記者の活動や新聞を出すということを描写しつつ、 会社の中の人間模様、主人公の仕事に対する気持ちの揺れ、 状況の変化に巻き込まれて自分の生き方を模索せざるを得ない状況、 等々を描き出す。
 新聞記者として社内の争いの一兵卒として早世した友人(主人公の登山の師でもある)の遺した息子と共に、事故の17年後に山に向かう。
 日航機墜落事故の当時と、時間の経った時からの追想とを交え、あの事故は一体何だったのか、 自分の人生とは一体何なのか、を静かに、しかし熱く語る。

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