2012年12月8日土曜日

池田光男・芦沢昌子「どうして色は見えるのか―色彩の科学と色覚」

池田 光男 (著), 芦沢 昌子 (著)
「どうして色は見えるのか―色彩の科学と色覚 (単行本)」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4582765467/>
単行本: 289ページ ; 出版社: 平凡社 (2005/08) ; ASIN: 4582765467
[書評] ★★★☆☆
 人間が色を認識する仕組み(光を受ける仕組み、知覚・認識する仕組み)について述べ、 色というものに関する人類共通のモノサシ(CIEの色定義など)の説明がなされる。 明るい場所での視覚と暗い場所での視覚の違い、また、人間の出生後の視覚の発現や、老化にともなう視覚の衰えについても書かれており、(日常生活にどれくらい役に立つかは何とも言えないが)知的読み物として非常に面白い。
 難点を言えば、冒頭部、人間の生活や人類の歴史における色の重要性を示すくだりが、ちょっと冗長であり、またそれに続く、国際的な色定義の話が小難しく書かれている割に、 充分な内容となっていないような気がすることが挙げられる。その辺りで★を2つ程減点したが、結構面白く読めるので、 興味のある人には一読をお薦めできる。

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