2012年11月11日日曜日

杉本信行「大地の咆哮―元上海総領事が見た中国」

杉本 信行 (著)
「大地の咆哮 ―元上海総領事が見た中国 (単行本)」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4569652344/>
単行本: 356ページ、出版社: PHP研究所 (2006/6/22)、ISBN-10: 4569652344、ISBN-13: 978-4569652344
[書評] ★★★★★
 中国で総領事を勤めた杉本氏が、 癌を宣告されて急遽帰国、残りの日々の中で書き上げた中国論。 日本人の立場から見て、中国の国民性や中央の政治は謎が多いが、 歴史的な背景や中国政府の立場から、この謎を解き、中国内部の矛盾を明らかにする。と同時に、日本の対中政策の現状と、今後の対中政策のあるべき姿を説く。
 世の中に中国論は多いが、外務省の職員として中国での経験が長く、 総領事まで行った人が、中国をその内側から説き、 今後の進むべき道標を示した本は例が無いであろう。
 現代日本のおかれた位置として、中国という巨大な国を無視した政策はあり得ない。しかし、その中国が謎の国ときている。 政治でもビジネスでも、グローバルな動きを意識しなければならない今日、 本書は必読の書であると言える。

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