2012年7月18日水曜日

D.C.ゴース・G.M.ワインバーグ「ライト、ついてますか」

ドナルド・C・ゴース (著), G.M.ワインバーグ (著), 木村 泉 (翻訳)
「ライト、ついてますか―問題発見の人間学」
<http://www.amazon.co.jp/dp/4320023684/>
単行本: 161 p ; 出版社: 共立出版 ; ISBN: 4320023684 ; (1987/10)
[書評] ★★★★☆
 本書を読むと、禅問答に付き合わされているような気になってくる。 時々、本書の著者は、読者をバカにして高笑いをしているんじゃないか、と勘ぐってみたくもなる。が、それでもパラパラとページをめくって行くと、 時々本質的な所を鋭く突いてきて、目が覚める思いがする。この本自体は、何の解答も与えてはくれない。が、頭の中を整理するキッカケを与えてくれる。
 今、問題解決法が流行している(特に私の勤務先)。その影響か、「とりあえず何かやってみよう」 「コンサルタントを雇ってそれなりのことをやったから、成果があるに違いない」といった空気を非常に強く感じる。しかし、それで本当に問題を解決出来たのであろうか?  問題のポイントすら見えていない状況で、ジタバタしているだけなのではないだろうか?  「問題」と言っているものは一体何であるのか? そして、どのように「解決する」ことを望んでいるのだろうか? コンサルに踊らされる前に、ひとつ落ち着いて考えてみようじゃないか。…といった様々なことを考えさせてくれる、良書だと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿